プラセンタは哺乳(ほにゅう)類の胎盤のこと。ヒトではわずか10ヶ月という短い時間で、1つの受精卵を人間にまで育て上げる、驚異的なパワーを持つ組織です。
胎児は母体内で成長に必要な栄養素は全て胎盤から摂っています。
つまり、プラセンタには栄養補給のためのありとあらゆる栄養素が含まれていると言えるでしょう。
胎児の育成のためだけに設けられる組織の胎盤は、その必要性を失った出産時に胎児と一緒に体外に排出されます。ちなみに哺乳類の中で胎盤を使い捨てにするのは人間のみ。
犬や猫、馬などの出産に立ち会ったことがある人はご存知だとは思いますが、ヒト以外の哺乳類は出産直後の母親が食べてしまいます。これにはさまざまな俗説がありますが「栄養豊富な胎盤を食べ、産後の体力回復を図っている」という説が有力なようです。
プラセンタに含まれている栄養成分は解読できていない部分もあり未だ未知数(詳細は「含まれる栄養素」ページで紹介しています)ですが、現在までの研究でたんぱく質、アミノ酸、ミネラル、ビタミン類や酵素などのほか、細胞の増殖を促す細胞増殖因子(グロースファクター=GF)が含まれていることが分かっています。
人が成長するのは自らの体内で造成するGFによるもので、GFの生産量が減少すると成長もストップしてしまうのです。
またプラセンタは、細胞を作るために欠かせない栄養素、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などを自ら作り出します。肌も細胞の一部。つまり、美肌造りにプラセンタがお勧めなのは、こうした理由があってのことなのです。
実はプラセンタを人類が使用してきたという歴史は古く、紀元前にまでさかのぼります。
ギリシアの医学の父・ヒポクラテス(「ヒポクラテスの定理」のヒポクラテス)は紀元前400年にすでに医療にプラセンタを使用していたという記録や、秦の始皇帝は紀元前270年頃に不老長寿の薬として珍重していたという記録が残されているほど。
かの有名なクレオパトラや楊貴妃、マリー・アントワネットもアンチエイジングのためにプラセンタから抽出した生薬を愛飲していたと言われています。
このように古代から、美容や不老長寿の薬として珍重されてきたプラセンタ。近代においてはさらに研究が進められ、更年期障害や肝機能低下の改善のための医薬品として開発されました。
さらに疾病治療のために使用されていたプラセンタが、別角度から日の目を見ることになります。というのもこうした薬を服薬していた患者さんから「肌が乾燥しなくなった」「肌がしっとりとした」といった声が寄せられるようになったからだそう。その効果が広まり、現在では美容・美肌を目的に、健康食品や化粧品、サプリメントなどで使用されるようになりました。